先日、農林水産省のニュースを読んでいて、ちょっと驚きました。
「日本茶」が地理的表示(GI)として登録された、という話です。7月10日のことだそうです。
GI登録、という言葉はなんとなく聞いたことがあります。お酒の「日本酒」とか、産地の名前がついた食べ物とかで使われる仕組みですね。でも「日本茶」がGI登録された、しかも生産地を「日本国」とした登録は初めてだというのを読んで、へえ、と思いました。
偽の「宇治抹茶」が出回っているそうです
なぜそういう登録が必要になったのか。記事を読んでいくと、背景がわかってきました。
世界中で抹茶ブームが続いていて、日本茶の輸出が増えています。以前もこのブログに書きましたが、2025年の輸出額は721億円で過去最高だったそうです。それ自体はうれしいことなのですが、困ったことも起きているようで。
中国やベトナムなどで作ったお茶に「宇治抹茶」と書いて売る、いわゆる模倣品が海外に出回っているというのです。
それは、困ります。
宇治のお茶は、長い年月をかけて育てられた産地のもの。それと違うものが同じ名前で売られていたら、買う人も混乱してしまいますし、本物の産地の方々がかわいそうです。
GI登録で何が変わるのでしょう
GI(地理的表示)というのは、産地の名前や品質を守るための仕組みだそうです。フランスのワインやチーズで使われているような制度で、登録されると、その基準を満たさないものには同じ名前を使えなくなります。
今回登録された「日本茶」は、生産地が「日本国」ということ。つまり、日本で作られたお茶でないと「日本茶」とは名乗れない、ということになるわけです。
なるほど、と思いました。
ブームのせいでお茶の値段も上がっていますから、偽物が増えるのは当然のことかもしれません。GI登録でそれが少しでも防げるなら、よかったなと思います。
私の一服のお茶のこと
お稽古で使う抹茶は、いつも同じお茶屋さんから買っています。45年、ずっとそうしてきました。
義母(師匠)が「お茶だけはいいものを使いなさい」とよく言っていました。道具は多少古くても構わないけれど、お茶の質は落とさないように、と。その言葉を守ってきたつもりです。
世界中の人が抹茶を好きになってくれているのは、正直うれしいです。でも、本物のお茶がちゃんと届いてほしいな、とも思います。
GI登録がそのための一歩になるのでしょうか。難しいことはよくわかりませんが、日本のお茶が守られていくのだとしたら、それは安心なことだと感じます。
今日は大暑です。暑い盛りですが、こんな日の一服は格別です。冷房の効いた部屋でゆっくり点てた薄茶が、疲れた体にしみます。膝の具合もあってなかなか外には出られませんが、お茶だけは毎日変わらず続けています。
国産のお茶が守られる仕組みができた、この夏の一服を、少しだけ大切に飲もうと思いました。

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