先日、お稽古の帰り道にふと気づいたことがあります。
お点前をしているあいだ、わたしは余計なことを何も考えていない、ということに。
お湯の温度、柄杓の角度、茶巾のたたみ方。ひとつひとつの所作に集中しているうちに、気がつけば頭の中がすっきりしているのです。
最近「マインドフルネス」という言葉をよく耳にするようになりました。今この瞬間に意識を向ける、という考え方だそうです。義母に聞いてみたら、「それ、お茶と同じことよ」とあっさり言われてしまいました。
確かにそうかもしれません。茶道は何百年も前から、そういう時間を大切にしてきたのだと思います。
慌ただしい毎日の中で、お稽古の一時間だけは別の時間が流れているような気がします。それがわたしにとって、お茶を続ける理由のひとつかもしれません。

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