「茶道を始めたいけれど、今さら遅いでしょうか」と聞かれることがあります。
とんでもない。お茶に遅すぎることはありません。今日は私が茶道を始めたきっかけと、これから始める方へお伝えしたいことを書いてみます。
私が茶道を始めたきっかけ
私の場合は、結婚した相手の母、つまり義母がお茶の先生だったことがきっかけでした。自分から選んだというより、ご縁に導かれた形です。
義母はとても厳格な人でした。正直に言えば、若い頃は稽古が怖いと思ったこともあります。それでも気がつけば四十五年。お茶は私の暮らしの真ん中にあり続けています。
始まりはどうであれ、続けるうちに自分のものになる。習いごとはそういうものかもしれません。
何歳から始める人が多い?
お茶は若い方の習いごとと思われがちですが、実際は五十代、六十代から始める方も多いのです。子育てが一段落してから、定年を機に、という方。
正座が心配という方もいますが、今は立礼(りゅうれい)といって椅子とテーブルでする点前もありますし、稽古場によっては正座椅子を使わせてくださるところもあります。
むしろ人生経験を重ねてからのほうが、禅語の意味や道具の味わいが深くわかる気がします。遅く始めた方ほど熱心だったりしますよ。
始めるときに必要なもの
最初にそろえる小物は、それほど多くありません。
帛紗(ふくさ)、古帛紗、帛紗ばさみ、扇子、懐紙、菓子切り。「帛紗ばさみ」というポーチにひとまとめにできて、一式そろえても一万円かからないくらいです。流派で色や形が違うので、教室が決まってから先生に相談してそろえるのが安心です。
着物は必要ですか?ともよく聞かれますが、お稽古は洋服で大丈夫なところがほとんどです。白い靴下だけ持っていけば失礼になりません。
教室はどう探す?
カルチャーセンターの茶道講座は、気軽に始められて道具も借りられるので入り口によいと思います。地域の茶道教室は、市の広報や公民館の掲示で見つかることもあります。
できれば一度見学させていただいて、先生やお仲間の雰囲気を確かめてから決めるとよいですね。お茶は長いお付き合いになりますから。
始めようか迷っている方へ
私は思うのです。「習いたい」と思ったときが、その人の始めどきだと。
お茶は一生続けられる習いごとです。八十歳、九十歳になっても、その歳なりのお茶ができます。私もまだまだ道の途中。ご一緒に歩き始めませんか。

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