残暑が続いています。
処暑と聞くと、少しは涼しくなるのかなと思います。
けれども昼間はまだ暑い。
庭の水やりを短く済ませて、風炉のお稽古をしました。
久しぶりに、一人で帛紗さばきをゆっくり見直しました。
何十年もしているのに、いざ丁寧にしてみると手が止まる。
困ったものです。
帛紗さばきとは
帛紗は「ふくさ」と読みます。
お点前で、棗や茶杓などを清める時に使います。
その帛紗を腰から取り、折りたたみ、形を整える一連の扱いを帛紗さばきといいます。
ただ折っているように見えるかもしれません。
けれども、清めるための大切な所作です。
帛紗の向き。
持つ場所。
指の添え方。
一つ気にすると、次がわからなくなる。
長く続けても中々覚えません。
久しぶりにゆっくりやってみました
今年の夏は、ひざの手術もありました。
今も二日に一度ほどリハビリに通っています。
少しずつ良くなっていますが、まだ違和感は残っています。
お点前も無理をせず、できる範囲です。
この日は椅子に腰掛けて、帛紗だけを手に取りました。
一度目は、何となくいつもの調子で終わった。
二度目は、指先を見る。
三度目になると、かえってもたつきました。
考えすぎると手が動かない。
面白いですね。
帛紗の角がきちんとそろわない。
折った形も、少しふくらんでいる。
見慣れた動きほど、自分の癖には気づきにくいものなんですね。
師匠の手を思い出す
師匠であった義母は、帛紗さばきを大切にしていました。
手早くしようとすると、雑になっていると言われました。
形だけを気にすると、それも違うと言われた。
その時は、どうすればよいのだろうと思っていました。
義母の手は静かでした。
止まってはいないのに、急いでも見えない。
私は若い頃、そのように見えるのは慣れているからだと、生意気に思っていました。
今は少し違います。
道具を清める気持ちが、手の動きに出ていたのかもしれませんね。
見直すということ
帛紗さばきの見直しは、手順を覚え直すだけではないと思います。
自分の癖を見つけること。
急いでいないか。
指先に力が入りすぎていないか。
次の動作ばかり考えていないか。
そんなことを確かめる稽古です。
もちろん、流儀や先生によって細かな教え方は違うと思います。
私の書いたことだけで決めず、習っている先生の教えを大切にしてください。
夕方になると、庭の竹の葉が少し揺れていました。
残暑の中にも、秋近しです。
帛紗を腰につけ直して、もう一度。
今度は少しだけ、静かにさばけたような気がしました。
また次のお稽古で確かめてみようと思います。

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