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茶道の月謝の相場はいくら?費用の目安と始める前に確認したいこと

「月謝はいくらですか」と聞かれると、私は少し言葉に詰まります。四十五年以上お茶を続けていますのに、おかしいでしょうか。

茶道の月謝は、先生によって、稽古の場所によって、月に何回通うかによって、かなり幅があります。「この金額です」とひとことで言いにくいのが正直なところです。それでも目安がなければ始められませんから、私が知っている範囲でお伝えします。

目次

茶道の月謝の相場はいくらでしょう

大まかに言うと、月3,000円から1万円ほどの範囲に多く見られます。

地域の公民館や文化センターで開かれているお稽古は、月3,000円から5,000円ほどと比較的手ごろな場合があります。先生のご自宅での稽古や、カルチャースクールでは5,000円から1万円ほどが多く、個人的に師事する形ではさらに幅が出ることもあります。

月謝は稽古の回数とも関わります。月2回のお稽古で5,000円と、月4回で5,000円では、一回あたりの費用が倍違います。「月謝が安いから」と選ぶ前に、月に何回通えるかを確かめたほうがよいと思います。覚えるペースにも関わりますから。

都市部と地方でも違いがありますし、同じ地域でも教室ごとに異なります。ネットで見かけた金額が自分の近くの教室と同じとは限りませんので、気になる教室があれば直接問い合わせるのが一番確かです。

月謝に含まれるものと、含まれないもの

同じ「月謝○○円」でも、何が含まれているかは教室によって大きく違います。入門前に必ず確かめてください。

月謝に含まれることが多いもの:

  • お稽古で使うお茶とお菓子
  • 稽古場の使用料
  • 基本のご指導

別途費用がかかることが多いもの:

  • 帛紗(ふくさ)・懐紙(かいし)・扇子などの小道具
  • 最初に揃える道具一式
  • 茶会や行事への参加費
  • 許状(きょじょう)の費用

たとえば、月謝にお茶とお菓子が含まれる先生と、別途いただく先生がいます。お菓子はお稽古のたびに出ますから、含まれるかどうかは一年を通じると差になります。問い合わせの時に「お稽古のお茶やお菓子は月謝に含まれますか」と聞くだけで、ずいぶんはっきりします。

道具を揃える費用はどのくらいでしょう

お稽古に持参する小道具は、帛紗ばさみや懐紙入れなどをまとめた初心者セットとして売られています。流儀によって中身が少し違いますが、数千円から1万円ほどで揃うことが多いです。

選ぶ時は、習う流儀に合ったものをお選びください。表千家と裏千家では帛紗の色や扇子の寸法に違いがあります。「表千家用」「裏千家用」と書かれているものを確かめるか、入門先が決まってから先生に相談するのが安心です。入門前に先走って揃えると、合わないものを買ってしまうことがあります。

茶碗や棗(なつめ)など、お点前で使う道具は最初から全部揃えなくてよいと思います。教室のものを借りながら始める形が多く、自分のものは少しずつ揃えていけばよいのです。茶碗ひとつとっても、数千円から数万円まであります。最初は手ごろなものから入って構いません。

私は気に入ったものをゆっくり揃えながら、今も大切にしているものがあります。最初から立派なものを揃えようとすると、費用だけでなく気持ちも重くなります。焦らなくてよいのです。

許状(きょじょう)について

これは習い始めの頃には見えにくいのですが、続けていくうちに必ず出てくる話ですので、早めに知っておいていただきたいと思います。

許状は、お点前の習得が一定の段階に達したことを、流派の家元から認めていただく証書のようなものです。お稽古を続けながら段階を上がるたびに、家元からの許状を取得します。表千家なら表千家の家元、裏千家なら裏千家の家元から授与されます。月謝とは別に、この費用がかかります。

段階によって費用は異なります。習い始めてすぐに必要なわけではありませんが、やがて出てきます。初歩の段階は数千円から数万円ほどで、習熟が上がるにつれて費用も大きくなっていきます。先生が手続きを代行してくださる場合には、謝礼が別にかかることもあります。

茶道の費用の中で、月謝よりもこちらのほうが「思っていたよりかかった」と感じる方が多いのではないでしょうか。習い始めの頃は見えていない費用ですから。

私は表千家ですので、他の流儀の具体的な金額についてはよく存じません。入門の前に「許状はどのくらいの段階で、おおよそいくらかかりますか」と聞いておくと、後になって驚かずに済みます。私が習い始めた頃は、このことをよく知らずに入門しました。続けるうちに「そういうものか」とわかっていきましたが、最初から知っていれば、もう少し心構えができたと思います。

茶会・行事の費用について

お稽古を続けていると、先生が関係する茶会に参加したり、教室の発表の場に出たりする機会が出てきます。

薄茶一席の茶会参加費は、千円から数千円ほどが多いようです。大きな茶会では、複数の席が含まれた茶券を購入する形になります。茶券(ちゃけん)は茶会に入るための券ですが、一枚で何席いただけるかは会によって違います。費用だけでなく内容も確かめてから購入するとよいですね。

茶会への参加が任意かどうかは教室によって違います。先生の茶会には参加を促される場合もあるようです。「茶会や行事への参加は任意ですか」と入門の際に確かめておくと、一年を通じた費用の見通しがつきます。

入門前に確かめておきたいこと

先生へ聞いておくとよいことを並べてみます。

  • 月謝にお茶とお菓子は含まれますか
  • 月に何回稽古がありますか
  • 最初に自分で揃える道具と、目安の費用は
  • 茶会や行事への参加は任意ですか、費用は別ですか
  • 許状はいつ頃、おおよそいくらかかりますか

これを全部聞くのは図々しいでしょうか。でも、長く続けるつもりで始めるなら、見通しを持っておくほうが大切です。きちんと答えてくださる先生かどうかも、このやり取りの中でわかってくることがあります。

ひとことで聞くとすれば、「月謝以外に、年間でどのくらい見ておけばよいでしょうか」が伝わりやすいかもしれません。難しい言葉を使わなくても、知りたいことが伝わればよいのです。

費用だけで選ばないために

費用の話ばかりしてきましたが、これだけで選ばないでほしいとも思います。

月謝が安くても、通いにくい場所では続きません。高くても、先生との相性がよく、一緒に習う仲間が合っていれば、自然と続きます。私自身、こんなに長くお茶を続けてこられたのは、費用よりも、その場の空気と先生との縁が大きかったと思っています。

体験稽古を設けている教室も増えています。費用の確認も含めて、一度見学や体験へ行ってみてください。

秋分を過ぎた今頃は、日暮れが少し早くなり、虫の音が夕方から近くなります。お茶を始めてみようかと思う気持ちが動く季節かもしれませんね。月謝のことが少しでも整理できれば、幸いです。

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