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六月の掛け軸の選び方、「清風払明月」の意味

六月のお稽古場に「清風払明月(せいふうめいげつをはらう)」の掛け軸をかけました。

掛け軸は茶席でいちばん大切な道具と言われます。今日は六月の掛け軸のことと、この禅語の意味を書いてみようと思います。

目次

「清風払明月」とはどんな意味?

清らかな風が吹きわたり、明るい月を払う。対になる「明月払清風」と合わせて、風と月が互いを引き立て合う、とらわれのない清々しい境地を表す禅語だそうです。

難しい解釈はいろいろあるようですが、私は「湿った季節に、心だけは爽やかに」という思いでこの軸をかけています。梅雨のじめじめした時期こそ、掛け軸だけでも涼やかに。

禅語の意味を調べるのも、お茶の楽しみのひとつです。私は気になる禅語に出会うと、図書館で禅語の本を借りてきて調べます。ひとつの言葉にいくつもの解釈があって、なるほどと思ったり、ますますわからなくなったり(笑)。それも楽しいのです。

掛け軸はなぜ茶席で一番大切なのか

利休さんの教えを伝える「南方録」に、「掛物ほど第一の道具はなし」とあるそうです。

掛け軸は、その席の主題を表すものです。亭主が今日のお客様に何を伝えたいか、どんな時間にしたいか。それが一幅の軸に込められています。

だからお客様は席入りすると、まず床の前に進んで掛け軸を拝見します。お茶会で軸の言葉がわかると、亭主の心づかいがすっと伝わってきて、嬉しいものです。

六月に使われる禅語いろいろ

六月の茶席では、涼しさや水を感じさせる言葉が好まれます。私が持っている本から少しあげてみますと。

「瀧」(たき)一文字の軸。「白雲自去来(はくうんおのずからきょらいす)」。「山是山水是水(やまはこれやま、みずはこれみず)」。雨の季節なら「聴雨(あめをきく)」という言葉もあります。

雨を鬱陶しいものとせず、雨音を聴いて楽しむ。日本人の美意識だなあと思います。

おわりに

掛け軸の言葉は難しそうに見えますが、わからなくてもいいのだと思います。わからないから調べる、調べるとまた次の言葉に出会う。その繰り返しで、少しずつお茶の世界が広がっていきます。

梅雨の晴れ間の風が茶室を通り抜けると、本当に「清風」だなあと感じます。皆さんも六月の茶席で掛け軸に出会ったら、ぜひ言葉を味わってみてください。

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