写真左上は主菓子(濃い茶のときの菓子の呼び名)を盛る器です。一例です。
白っぽい陶器の食籠(じきろう)は、風炉の時期に使います。
菓子を一つ載せているのは、銘々盆(めいめいぼん)で、箸で取りにくいような、きんとん、水羊羹、くずまんじゅうなどの場合や、客が一人または二人の時などに使います。このときは、黒もじを1本添えます。
漆器の食籠(じきろう)は、炉の時期に使います。
濃茶の場合、菓子は、客数だけ盛り、蓋をして黒もじ2本を水にぬらして添えます。
<主菓子の取り方>
(写真上中)
自分の膝前、畳の縁外に菓子器を置き、懐紙の輪を手前にして膝前、縁内に置きます。
(写真右上)
黒もじを、右手で懐紙に預けます。蓋を開け、裏返して食籠の右横へ置きます。
(写真左下)
主菓子を懐紙の上にとります。
黒もじを懐紙の右向こう角で清めて、懐紙の右側にあずけておきます。
食籠の蓋を両手でとり、蓋をします。
(写真中央下)
黒もじを、右手で蓋の上、手前におきます。
食籠を両手で持ち、次客へ送ります。
末客(お詰め)は、取り終えたら下座へ仮置きします。
全員が菓子を取り終えれば、正客は「ご一緒に頂きましょう」と一礼し、皆で菓子をいただきます。
濃茶の時に頂く菓子は、稽古のたびにワクワクしませんか?
昔々の菓子の中に、「やきもち」の名前を見たことがあります。
もし、今、稽古場で簡単な「やきもち」がでたらどうでしょうか。
見た目を楽しませ、おいしくいただける現在は贅沢になってしまっていますね。でも
きれいで、おいしい、和菓子をいただけるのでお茶が楽しいのかも知れません。
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