濃茶、薄茶を頂く前にお菓子を必ず頂きます。
濃茶のお菓子は、主菓子(おもがし)と言われ生菓子のことです。
薯蕷まんじゅう,練りきり、葛菓子、きんとんなどがあり、季節感のある菓子が
用意されます。
主菓子を盛る器には、縁高、蓋のある食籠、蓋のない菓子鉢、一人分を盛る銘銘皿
などがあります。
縁高(ふちだか)は、正式な茶事の時に用いる、5段重ねの菓子器です。
ここでは、普通の稽古のときによく使う食籠(じきろう)の扱いを記してみます。
濃茶の菓子は器に人数分だけ入っています。
器に入っている人数が取り終えてから、正客の合図で頂きます。
菓子を食べる時は、食べやすいように菓子きりや、黒もじで切って頂きます。
切りにくい菓子は、手でちぎって食べてもかまいません。
濃茶をいただく時
亭主は菓子器を運び出したあと、「お菓子をおとりあげください」と挨拶します。
客はこれを受けて総礼します。
正客は、仮置きした食籠を次客との間に置き、次礼をします。
食籠を膝前、縁外に置き、亭主に「お菓子を頂きます。」と一礼します。
懐紙を出して、輪を手前にして膝前、縁内に置きます。
蓋の上にある黒もじを右手で取り左手で扱って、右手で膝前の懐紙の上に預けます。
両手で蓋を取り、膝上で拝見します。
蓋を裏返すために、右手を左手と持ちかえて裏返し、蓋の裏もよく拝見します。
蓋は食籠の右に、裏返したまま置きます。
懐紙の上に預けていた黒もじでお菓子をとり懐紙の上に取ります。
黒もじを懐紙の右隅で清めて、懐紙の右横に預けます。
食籠の蓋を両手で取り、左手でもちかえ表にして蓋をします。
黒もじを右手で蓋の上、手前に置きます。
食籠を両手で持ち、次客へ送ります。
次客は、三客に次礼をしてから、食籠を取り自分の正面に置き、一礼をしてから菓子
を同じように取ります。
末客も同じく菓子を取ります。
末客は、おなじように菓子を取り、蓋をしてから下座、縁外に仮置きします。
皆が菓子を取り終えると、正客から「お菓子を頂きましょう」のあいさつがあります
大寄せの茶会の時、食籠の蓋をせずに、蓋だけを先に送る場合もありますが、あくまで省略したかたちだと思います。
コメント
コメント一覧 (2件)
とてもよくわかりました
お返事が大変遅くなりまして申し訳ございませんです。今日から再開いたします。お茶楽しいですか。毎日お仕事をしていると疲れるけど、たまにお茶室に座ると心が安らぐと喜ぶ友達がいます。そんな時は、私までうれしくなります。