茶道をはじめたのは、もう随分昔のことです。
きっかけは、近所に住む年配の方のお宅に呼ばれてお茶をいただいたとき。静かな茶室で、一碗のお抹茶をいただいた時間が、それまでの自分の日常とまったく違う空気を持っていました。
慌ただしく過ごしていた毎日の中で、あの静けさが妙に心に残りました。「自分もこういう時間を持ちたい」と思ったのが、はじまりです。
最初は作法がわからず、座り方から戸惑うことばかりでした。でも、わからないことがある分、学ぶたびに少しずつ世界が広がっていく感覚が楽しかったのを覚えています。
今も、あの最初の一碗の記憶は大切にしています。茶道を続ける理由を問われると、いつもあの日のことを思い出します。
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